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知ってましたか?意外に複雑な交通違反の点数と行政処分のしくみ

つい、うっかりやってしまった交通違反。切符を切られ反則金を支払い、その上点数も引かれる?何となく聞いた事はあっても、その仕組みや詳細は、なかなか知らないものですよね。そこで今回は、我々ドライバーが知っておくべき、交通違反と点数のしくみについて見ていきましょう。

交通違反の基礎とは?

つい、やってしまった交通違反。
後悔と緊張の瞬間ですね。その後どんな手続きになるのでしょうか。

突然の禍

まずはお巡りさんに、交通違反の切符を切られます。
これには【青キップ】と【赤キップ】の2種類があります。
【青キップ】は通常の交通違反で捕まった時に切られるもので、反則金の支払と交通違反の点数が累積されます。
【赤キップ】は、例えばお酒を飲んでた等の、より重い交通違反でつかまった時のもので、検察官の取調べを受けます。交通裁判所への出頭が必要で、罰金も重いです。
絶対【赤キップ】は見ないようにしたいですね。

言い訳は聞いてもらえません

交通違反の点数制度とは?

交通違反をしてしまった時、キップを切られ、反則金がいくら、と言われ、点数が2点だよ、などと言われますよね。
そもそも点数ってなんでしょう?

点数制度とは、自動車等の運転者の交通違反や交通事故に一定の点数を付けて、その過去3年間の累積点数等に応じて免許の停止や取消等の処分を行う制度です。

出典:http://www.keishicho.metro.tokyo.jp

交通違反の点数は「加点」制です。

よく、
「この間交通違反で捕まっちゃって2点減点された」
「1点引かれて、あと1点しか残ってない」
などと言う話を聞きますが、これは間違いです。
交通違反の点数は、減点ではなく加点方式です。
もともと自分が持っていた《持ち点》が減るわけではありません。
交通違反を重ねるたびに、点数がどんどん累積されていく、というシステムなのです。

基礎点数と付加点数

交通違反等の点数は、基礎点数と付加点数のふたつからなっています。
基礎点数とは、スピード違反や駐車禁止違反など、交通違反を起こした時に加算される点数です。
付加点数とは、交通事故を起こした時に、事故の原因となった交通違反の基礎点数に加えて、加算される点数です。
また、ひき逃げや、あて逃げなどを起こした場合、救護義務違反や危険防止措置違反として、さらに付加点数が加算されます。

事故を起こすと、更に点数が増えてしまいます。

そして、交通違反や交通事故の点数が加算されて、累積点数が一定の基準を超えてしまうと、処分を受ける事になるのです。

事故を起こして逃げると、余計重い処分が下されます。

累積点数の計算方法は?

次に、気になる点数の計算方法ですが、過去3年間の交通違反の点数の合計点で計算される、というのが大原則です。
そして、過去3年間の合計点数が所定の処分基準点に達した場合、免許停止や免許取消の処分を受ける事になります。
ただし、これには例外があります。
一定の条件に当てはまる場合、累積違反点数が0になる場合があるのです。

過去2年間無事故無違反の場合

点数が3点以内の、軽微な交通違反であれば、その後3ヶ月間、無事故無違反で過ごす事ができれば、累積点数は0になり、加算されません。
ゴールド免許の人は、これに当たる場合があります。

1年間無事故無違反の場合

前回交通違反をしてしまった日から、翌年の同じ日までの1年間、無事故無違反で過ごす事ができれば、累積点数は0になります。

免許停止処分終了後、1年間無事故無違反の場合

交通違反による免許停止処分を受けた場合、免許停止期間が明けた日から、翌年の同じ日まで、無事故無違反で過ごす事ができれば、行政処分前歴が0になります。

免許停止処分を受けた場合

累積点数が行政処分に該当した場合、免許停止になり、累積点数は0になり、行政処分前歴が1になります

なお、これらはあくまでも違反点数の計算上の措置であって、交通違反をした歴が消えるわけではありません。

免許停止になる点数は?

免停になる点数は、前歴の有無によって違います。
前歴が無い人の場合は、6点以上で免停になります。
前歴が1回ある人は、4点以上で免停になります。
前歴が2回以上ある人は、2点で免停になってしまいます。
前歴を重ねるごとに、点数の猶予が無くなっていくという事ですね。

運転免許停止講習を受ける事で、免許停止期間を短縮できます。

免許停止になった場合、【免許停止処分講習】を受けることで、免許停止期間を短縮できます。
また初心者の場合、複数の違反で3点以上になったり、3点の違反+更に違反を繰り返した場合、初心者講習を受けなければなりません。
くれぐれも、免許停止中の講習や手続きに出向く際、車を運転して行かない様にして下さい。
無免許運転で捕まってしまいます。

講習の会場は、各都道府県で様々です。

交通違反はしないようにしましょう

いかがでしたか?
今回は、交通違反の点数の仕組みについて見てきました。
もちろん誰も、交通違反をしようと思ってしてるわけではありませんが、しないに越した事はありません。
一度交通違反をしたとしても、その後1年間無事に過ごす事が、とても大きいということが分りますね。

安全運転を心掛けましょう

1年間無事故無違反で過ごす事ができれば、それだけ安全運転が身に付いたという事でしょう。
1年間できたなら、その次の1年はもっとたやすく無事に過ごせるはずです。
交通違反をしない期間が長いと免許証もゴールドになります。
そうなれば免許証の更新もずっと楽になります。
ドライバーとして、余計なストレス無く過ごすためにも、交通違反はしないように心掛けたいものですね。

カッコいい刑事さんでも捕まりたくはありません。

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