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自動車のサスペンションってどんな種類があるの?わかりやすく説明!

車のサスペンションにはさまざまな種類があります。乗り心地や走行性能、積載性能など、サスペンションの種類によって特徴もさまざまです。そこでそれぞれの種類のサスペンションについて、メリットやデメリットなどを解説。これを読めばサスペンションの種類がわかります。

サスペンションってなに?

サスペンションの種類を説明する前に、まずは自動車のサスペンションとはなんぞや?という根本的な部分を説明します。

自動車のサスペンション

カーブに入るとサスペンションが横Gを吸収して、車体が傾きます。

サスペンション(suspension、懸架装置)とは、主に車両において、路面の凹凸を車体に伝えない緩衝装置としての機能と、車輪、車軸の位置決め、車輪を路面に対して押さえつける機能を持つことで、乗り心地や操縦安定性などを向上させる機構である。また、その他の機械類における、防振機構(インシュレーター)のことを指す場合もある。

出典:https://ja.wikipedia.org

乗り心地を良くしたり、走行性能を高めたり、
自動車にとってサスペンションはなくてはならないものです。

サスペンションの種類 ストラット式

ストラット式サスペンションは、
市販されている乗用車の大半に使用されているポピュラーなサスペンションの種類です。

サスペンションの種類1

ストラットサスペンション。シンプルな構造のサスペンションの種類です。

キングピンとスプリング、アッパーアームが一体化しており、構造がシンプルなのが特徴です。軽自動車からセダン、ミニバンなど、大半の車種に採用されています。ステアリング機構と一体化できるため、フロントサスペンションに採用される場合が多いですが、リヤにも使われることも多いです。

サスペンションの種類 ダブルウィッシュボーン

この種類のサスペンションは、高級車に採用されています。
またF1などのレーシングカーは、ほとんどこの種類のサスペンションです。

サスペンションの種類 ダブルウィッシュボーン

この種類のサスペンションは、足回りの剛性が高く、セッティング範囲が広いのも特徴です。

ダブルウィッシュボーンサスペンションの構造。この種類のサスペンションは、アッパーアームの長さを変えるとキャンバー角が変化します。またロアアーム、アッパーアームの支点を変えることで、ロールセンターも変化し、自動車の設計者は車の特性をここで調整しています。

サスペンションの種類 セミトレーリングアーム

昔のスカイラインに採用された種類のサスペンション形式です。

サスペンションの種類 セミトレーリング

昔の日産車に多く採用された詐取ペンション種類です。車高を下げるとキャンバーが付くので、カンタンにハの字シャコタンにできました。

ロアアームが斜めに動くので、ダブルウィッシュボーンの横方向の接地感と、トレーリングアームのギャップ走破性があり、いいところどりのサスペンション形式です。

サスペンションの種類 ダブルトレーリングアーム式

ビートルをはじめ、オフロードを走るバギーのフロントサスペンションに採用されている種類です。

サスペンションの種類 ダブルトレーリングアーム

写真はビートルのサスペンション。荒れ地をハイスピードで走行するのに向いているサスペンションの種類です。

この種類のサスペンションは、進行方向に対してのショック吸収性が優れているのが特徴です。アメリカのバハバグはビートルをベースにしているのも、このあたりに理由があるのかもしれません。フロントサスに採用するのは、キャスター角の変化量を抑えることが可能だからです。

サスペンションの種類 マルチリンク式

この種類は、アッパーアームやロアアームを複雑に組み合わせて、
走行時のキャンバー、トーイン、キャスターを機械的に可変させています。

サスペンションの種類 マルチリンク式

マルチリンク式はダブルウィッシュボーン式の進化系です。上側の白いアームが斜めに付いているのに注目してください。これがサスペンションの上下動に対して、ジオメトリー変化を与えます。

電子制御技術の進化で、
この制御を電子的に変化させるサスペンションも最近では普及しています。

サスペンションの種類 コイルスプリング

続いてはスプリングの種類について説明します。
自動車のサスペペンションは、
ボールペンに付いているようなコイル状のスプリングが圧倒的に多いです。
コイルの太さや巻数を変えるだけで、硬さを自由に変えることができます。

サスペンションの種類 コイルスプリング

図の1番がコイルスプリングです。タイヤの隙間から、ちらりと見えています。

コイルスプリングはコストが安く、乗り心地も良いため、大半の乗用車に採用されています。

サスペンションの種類 エアサス

浮き輪に乗って走っている!?
空気の圧力でショックを吸収する、ウソみたいな本当にあるサスペンション

サスペンションの種類 エアサス

写真中央に写っているゴムまんじゅうみたいな部品がエアサスです。

コンプレッサーで圧縮空気を送り、サスペンションにしています。空気の出し入れで、車高もカンタンに変わるので、カスタムカーのほかにもバスにも使われています。乗り心地もコイルスプリング以上によいので、一部の高級車にも採用されています。

サスペンションの種類 ラバーコーン式

ゴムの塊をてこの原理で押してサスペンションにしている種類です。

サスペンションの種類 ラバーコーン式

初代ミニクーパーに採用されたサスペンションです。

サスペンションユニットをコンパクトにデザインできるため、コンパクトカーのように最大限の室内空間を確保するのに有利なサスペンションです。初代ミニクーパーを設計したアレック・イシゴニスは、60年近く前、すでに現代の軽自動車のようなパッケージングを作っていました。

サスペンションの種類 リーフスプリング式

板を重ねたシンプルなサスペンションです。

サスペンションの種類 リーフスプリング式

トラックやバス、商用バンに採用されています。

シンプルで省スペースのサスペンションです。重たい荷物を積むトラックやダンプカーにも採用されています。板を重ねることで、わずかながらもダンパー効果も得られます。

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