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    モータースポーツの最高峰!F1に使用されるタイヤについて調べました

    時速300キロを超える驚異的なスピードで、最先端の技術を競い合う。F1はモータースポーツの最高峰に位置するカテゴリーです。その中でもタイヤは勝敗を左右する重要なパーツ。F1のタイヤは、いったいどのようになっているのでしょうか?最新F1タイヤ事情をまとめました。

    モータースポーツの最高峰 F1グランプリ

    F1は自動車レースでもっとも格式の高いレースで、レーサーの世界一を決めるドライバーチャンピオンと、チームの世界一を決めるコンストラクターズチャンピオンを決定します。

    F1オーストラリア・グランプリの様子

    F1は全世界を転戦するシリーズ戦で、1チームが2台のマシンを用意し、1年間レースを戦います。

    フォーミュラ1(Formula One、英語発音: [ˈfɔːrmjulə ˈwʌn] フォーァミュラ・ワン)は、モータースポーツのカテゴリーの1つであり、その世界選手権を指す場合もある。略称はF1(エフ・ワン)。F1世界選手権 (FIA Formula One World Championship) は、国際自動車連盟 (FIA) が主催する自動車レースの最高峰で、現在は4輪の1人乗りフォーミュラカーで行われている。1950年にイギリスのシルバーストン・サーキットで始まった。ヨーロッパを中心に世界各国を転戦し、各レース毎の順位によって与えられる点数「チャンピオンシップ・ポイント」の総計によってチャンピオンを決定する。

    出典:http://ja.wikipedia.org

    ドライバーの技術はもちろん、車体やエンジン作りの技術も競います。レースは1時間以上走行し、途中でタイヤ交換を行いながら、長丁場のレースを戦います。レースはドライバーやマシンが注目を集めていますが、実はF1のタイヤはとても重要で、いかにタイヤを上手に使うかがドライバーやチームの腕の見せ所になります。

    F1グランプリ公式タイヤサプライヤー

    これまでF1グランプリでは日本のタイヤメーカー、ブリヂストンがF1の公式タイヤサプライヤーでしたが、現在はイタリアのタイヤメーカー、ピレリに変わっています。

    ピレリ F1タイヤ

    F1のタイヤサプライヤーである、ピレリ製F1用タイヤ

    タイヤの文字の色が違うのは、どのドライバーがどのタイヤを使用しているのか?観客やF1運営スタッフにもすぐわかるようにするためです。実はこのタイヤの色分け、普通の人が見たら色意外何が違うのと思いますが、実はレースの世界では、勝ち負けを決定的なものにするほど、まったく違うものなのです。

    F1ドライタイヤ(晴れ用タイヤ)

    F1で使用するタイヤは晴用と雨用を使い分けています。晴れ用は溝がないスリックタイヤが使用され、気温によってタイヤの硬さが異なっています。

    F1晴れ用タイヤ

    晴れ用のタイヤは溝のないツルツルのタイヤです。

    はじめから溝がないので、滑るのでは?と思いますが、実はF1のタイヤは普通の自動車とはまったくタイヤの使い方が違います。F1はものすごいスピードで走るため、摩擦熱も数百度に達します。このときの熱を使って、タイヤをガムのように溶かして走らせるのです。

    F1タイヤの粘着力

    摩擦熱によって溶けたF1のタイヤは、粘着テープの用に地面に張り付いて走行します。

    レースが終わると、F1マシンは酔っぱらい運転のようにフラフラコースを走るのですが、実はそれには理由があります。大会が終わると、マシンの重さを測定するのですが、軽すぎて規則違反にならないように、溶けたタイヤでコース上のゴミを吸着させて、少しでもマシンを重くして計測するためです。

    F1タイヤ

    F1のタイヤは色によって性能や寿命が違い、レースにゲーム性を持たせています。性能が良いタイヤは、その反面寿命が短くなっています。

    F1のタイヤは単に最高の技術で作っているだけでなく、わざと寿命を早めるように設計されています。そのとこでレースに変化が生まれ、誰が勝つのか最後までわからないようにしています。速く走ったとしても、タイヤが早く消耗してしまえばピットの回数が増えて、逆転される可能性もあります。

    F1ウェットタイヤ(雨用タイヤ)

    F1の雨用のタイヤには排水性を高めるために、溝のあるタイヤが使われます。

    F1雨用タイヤ

    F1の雨用タイヤは2種類あります。

    F1の雨用タイヤは、雨が少ない時にはインターミディエイトタイヤ、通称「浅溝タイヤ」が使われます。雨が多くなるとウェットと呼ばれる通称「深溝タイヤ」が使われます。タイヤの直径は、溝がある分、晴れ用のドライタイヤよりも少し大きくなっています。

    F1ウェットレース

    F1レースの途中で雨が降ると、いっせいにピットでタイヤ交換が行われます。この間に、レースの順位も変動し、優勝者が誰になるのか?ハラハラドキドキのレース展開になります。また雨のレースを得意とするドライバーもいて、雨のレースはドライバーの個性が出ます。

    F1 ウェットレース

    1987年にデビューした日本人初のF1レギュラードライバーの中嶋選手。体力的に優位な欧米の選手に晴れでは太刀打ちできませんでしたが、体の負担が少ない雨のレースでは、腕だけの純粋な勝負ができ、最速タイムを連発。「雨の中嶋」と世界中を驚かせました。

    このように雨用タイヤはただ単に水に濡れた路面を走るだけではなく、F1レースにとって、さまざまなドラマを生み出す要因となっています。

    F1タイヤのまとめ

    F1タイヤ交換作業

    わずか数秒でタイヤを交換してしまうF1のピットクルー。F1はメカニックも世界一流の腕利きが揃っています。

    いかがでしたか?

    以上、F1のタイヤについてまとめてみました。

    F1のタイヤは、レースの流れを変えてしまう重要な役割を担っています。

    またその技術は、安全性の高いタイヤ作りに活用され、
    普段私達が乗っている乗用車にもいかされているのです。

    単なるゴムの塊の中に、沢山の人の情熱と技術が詰まっていたんですね。

    それでは最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。

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