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車検の時には必ず必要になる、自賠責保険の期間や金額について

数年ごとに受けなければならない車検ですが、有効な自賠責に加入していないと受けることができません。車検に関する手続きは整備工場にすべてお任せで、普段あまり意識をしたことがない自賠責ですが、有効期間や金額について調べてみました。

車検について

自動車検査登録制度(じどうしゃけんさとうろくせいど)とは、日本でミニカー・小型特殊自動車を除く自動車や排気量250cc超の自動二輪車に対して保安基準に適合しているかを確認するため一定期間ごとに国土交通省が検査を行い、また自動車の所有権を公証するために登録する制度をいう。一般には車検(しゃけん)と呼ばれる。

出典:https://ja.wikipedia.org

車検とは、正式には自動車検査登録制度という名称なんですね。やはり「車検」という言い方がなじみがあります。

車検の様子

工場によって1人が担当する場合と、複数が担当する場合があります。スピードを求められる即日車検などは複数の担当者が一気に点検整備します。

車検の種類

車検にも種類があります。新規検査、予備検査、構造等変更検査、継続検査の4種類ですが、簡単に説明します。

新規検査

新車を新たに登録することのほかに、現在一時的に登録抹消している車を登録することも新規検査に入ります。新規検査を受けて車検証の交付を受けます。検査と登録を同じ日に行います。

予備検査

検査だけを受けて、登録は後で行うことです。予備検査証の交付後3か月以内なら、書類だけの審査で新規登録をすることができます。車の販売店などが、予備検査を受けておくことで、販売契約が結ばれたときの時間を短縮できたり、手間を省いたりすることができます。

構造等変更検査

車の大きさや重さ、乗車定員や用途などに変更があった場合に受ける検査です。メーカーでの製造段階で改造されている車もあります。ワンステップバズなど、利用目的に合わせて改造し、検査に合格すれば、合法的な改造として認められます。

継続検査

一般的に「車検」と言われる検査です。車検証の期限を延長し、継続して使用できるように受ける検査です。

車検証

車検に合格すると、この車検証が交付されます。常に車に備え付けておかなければなりません。

車検の方法

車検の方法として、ディーラーや整備工場に定期点検整備と検査を任せる方法、すべて自分で行う方法(ユーザー車検)、検査を代行業者に任せる方法(車検代行)などがあります。
定期点検整備と車検は別なので、車検を通した後に定期点検整備にまわすこともできます。

車検の場所

軽自動車は軽自動車検査協会の専門の検査場で行い、それ以外(オートバイ含む)は陸事分野の運輸支局で行う(前記2つを総合的に「車検場」あるいは「陸事」と呼ぶ)。 この他、国土交通省の指定を受けている自動車整備工場(指定工場。俗に「民間車検場」と呼ぶ)では整備だけでなく、検査まで行うことができる。

出典:https://ja.wikipedia.org

検査員と整備士など必要な人員がいて、一定以上の設備、技術、管理組織を持つことで「指定工場」として認定されます。

車検に必要なもの

車検を受ける時に必要なものとして、自動車税の納付証明書と、車検を受ける時点で有効な自動車損害賠償責任保険証、いわゆる自賠責の保険証があります。
一般的には自賠責の更新と、自動車重量税の納付も車検の時に行います。

自動車税納税通知書・領収証書

4月1日に車を所有している人に交付されます。通知書に納税証明書も記載されていて、納付した日付印が押されます。

自賠責について

自賠責保険は、「自動車損害賠償保障法」という法律で加入が義務付けられている、自動車やバイクの保険で、正式名称を「自動車損害賠償責任保険」といいます。事故が起こった場合の被害者の救済が目的の保険で、最低限の補償は自賠責保険から受けることができます。

出典:http://insurance.yahoo.co.jp

自動車損害賠償責任保険ということで、被害者の救済が目的ですから、車の破損や搭乗者に対する補償はありません。

自賠責の保険証

保険会社によって違いはありますが、記載されている事項は共通です。

自賠責の期間

車検を通すには、その時点で有効な自賠責の証書があればいいのですが、その後自賠責の有効期間が切れてしまうと行動を走ることはできなくなりますから、車検を受ける時に、車検の期間に合わせて更新することが一般的です。
車検に必要な整備に時間がかかったり、車検の手続きが長引いたりすることも考え、1か月プラスした期間で契約することもあるようです。

自賠責の金額

自賠責の金額は、車種や保険期間で決まっています。これは国土交通省によって決められた金額ですから、どの保険会社でも共通です。
12か月からでも契約はできますが、手続きを忘れてしまい契約期間切れになる事を考えると、やはり車検時に車検の有効期間に合わせて契約するのが一番確実と言えます。
保健期間が長ければ当然金額も高くなりますが、自賠責の期間切れの罰則・罰金などを考えれば、必要経費として計算しておいたほうがいいでしょう。

自賠責の補償の内容

自賠責の期間と金額のほかに知っておきたいことは、自賠責の補償の範囲と限度額です。

自賠責の補償の範囲

自賠責と任意保険の範囲の違い

自賠責は、本当に最小限の補償ということが分かります。

自賠責の補償の限度額

自賠責の補償限度額

自賠責の限度額についても、支払い基準がきまっています。

保険金が支払われないケースも

被害者の責任が100%あると判断された場合は、相手車両(加害者側)の自賠責の支払い対象にならないケースもあります。

支払われないケース①

被害車両がスピードを出し過ぎたセンターラインオーバーなどの場合

支払われないケース②

被害車両が赤信号無視をしたことによる衝突事故などの場合

支払われないケース③

わき見運転や居眠り運転により追突した側が被害車両の場合

自賠責保険では、事故の過失割合の大小にかかわらず、ケガをされた方を「被害者」、相手の方を「加害者」といいます。

出典:http://www.sjnk.co.jp

画像だけを見ると少しややこしく感じますが、ケガをしたかどうかで判断すると、自賠責での考え方が分かりやすくなります。

自賠責の請求手続き

加害者請求と被害者請求

加害者が被害者への損害賠償金や病院等への支払いをした後に、保険会社に保険金を請求する加害者請求と、加害者からの賠償が受けられない場合に、加害者の加入している保険会社に直接請求できる被害者請求があります。
一部を加害者、その他の一部を被害者から請求することはできますが、同じ事故で重複しての請求はできません。

車検と自賠責についてのまとめ

ただ単に車検という言葉でまとめられているようなイメージがありましたが、車検も自賠責も、複雑な手続きや処理が必要です。
それぞれの知識や技術があれば、自分ですることも可能です。時間と手間をかけて自分でやるか、お金をかけてすべてを整備工場に任せるかはみなさんの判断次第ですが、安心安全と法律を守ることを最優先に考えてみてください。

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