日本のモーター技術の最高傑作「ホンダ・カブ」の歴史と魅力に迫る

これまでの累計生産台数が9000万台以上に達するホンダ・カブ。日本だけでなく、海外でも多くの人々に愛され続けている二輪車です。ホンダ・カブはいつ・どのように誕生し、世界に広がっていったのでしょうか。ホンダ・カブが長年重宝されている理由を調査してみました。

ホンダ・カブの歴史

1956年(昭和31年)、ホンダ創業者の本田宗一郎氏と専務の藤澤武夫氏は,究極の二輪車開発のヒントを得るため小型バイクの本場ヨーロッパへ2ヶ月の視察へ向かいます。その結果、小型で強力なエンジン・実用的で安い・維持費が少ない・軽くて操縦性に優れている、といった条件を満たす二輪車の設計・試作に着手します。

開発着手から1年8ヶ月後の1958年(昭和33年)8月、排気量50ccの4ストロークエンジンを搭載したホンダ・スーパーカブ110cが誕生します。操作性を高めるため、クラッチは手を使わずに変速できる自動遠心クラッチを開発。タフな走りと快適な乗り心地を追求した結果、フロントサスペンションはボトムリンク式、タイヤは当時では珍しい17インチサイズのものが装備されました。

ホンダの創業者と技術者達が妥協することなく開発を成功させたホンダ・カブは、またたく間に世界中の人々に受け入れられる二輪車となります。

1958年発売のSuper cub110c

●エンジン:空冷4ストロークOHV単気筒
●総排気量:49cc
●最高出力:4.5ps/9,500rpm
●最大トルク:0.33kgm/8,000rpm
●乾燥重量:55kg

ホンダ・カブが誇る耐久性

ホンダ・カブの魅力は何といってもその耐久性です。天ぷら油や灯油を詰めても走行する、新車から廃車まで一度もオイル交換をしない個体が存在する、といった逸話もあるそうです。

ホンダ・カブ開発当時の日本の道路はほとんどが悪路で、過積載の取り締まりも十分ではありませんでした。そうした過酷な環境に耐えられる二輪車を開発しようとしたホンダの技術者達の探求と努力の結果が、世界一タフなバイクの誕生につながったのです。

国内で活躍するホンダ・カブ

ホンダ・カブはその経済性と耐久性で、長年重宝されてきました。ホンダ・カブはどんなシーンで活躍しているのでしょうか。

蕎麦屋

ホンダ創業者の本田宗一郎氏はカブの開発にあたり、「蕎麦屋の出前持ちが片手で運転できるようにせよ」という指令を出しました。出前機の開発により、実際に片手でカブを運転する必要はなくなりましたが(危ないので)、それでもその操作性は蕎麦屋業界で重宝されています。

郵便局

郵便局の集配用バイクの一日の走行時間は約6時間、一ヶ月の走行距離は平均800kmといわれている。そのタフな働きを長年支えているのがホンダ・カブです。

郵便屋さん=カブというイメージが定着するほど、私たちの身近で活躍する貴重な二輪車です。

もちろんカブは一般の人々にも活用されています。ホンダ・スーパーカブ50の現行モデルは約19万円で販売されています。原動機付自転車の部類では安い方ではありませんが、その耐久性や維持費、そして何よりも信頼性を考慮すると決して高すぎる買い物ではありません。

因みにスーパーカブ50の燃費は、110.0km/L(30km/h定地走行テスト値)です。タンク容量は4.3リットルなので、一度タンクを満タンにすると400km以上走行出来る計算になります。

これらは参考値にすぎませんが、前に給油したのがいつなのか忘れてしまうほどの燃費の良さは、ホンダ・カブの人気の理由のひとつです。

海外で活躍するホンダ・カブ

ホンダ・カブは海外でも高い人気があります。特に東南アジアではもの凄い数のカブたちが道路を走り回っています。東南アジアには今でも未舗装の道路が多くあり、過積載の取り締まりもほとんど行われていません。

そうした過酷な環境に耐え、多くの人々の生活を支えているホンダ・カブはまさに、日本のモーター技術の最高傑作といえます。

因みに北海道の人気ローカル番組「水曜どうでしょう」で、大泉洋さんと鈴井貴之さんがカブでベトナム1800kmを横断するという企画がありました。その番組を見てホンダ・カブのタフさにあらためて気づかされた方も少なくないかもしれません。

これからも人々を魅了し続けるホンダ・カブ

最初の販売から約60年。世界で活躍し続けるホンダ・カブを、あなたも一度は運転してみたいと思ったのではないでしょうか。

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