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AMC・AMX。FRレイアウトのオーソドックスなスペシャリティカーです

AMCの経営陣が刷新され、新たな若手首脳陣達が起死回生を図るために、モータースポーツに積極的に参戦し、スポーティなイメージ創りを目指して開発を進めたFRレイアウトのオーソドックスなスペシャリティカーの『AMC・AMX』です。調べました。AMXを見てください!

『AMC・AMX』って・・・・?!

『AMC・AMX』は、1968年から1974年にかけてアメリカン・モーターズ(AMC)で製造されていたツーリング・スポーツカーです。

AMC AMX

AMCとはアメリカン・モーターズ・コーポレーション(American Motors Corporation 、略称AMC)のことで、1954年から1987年に活動した米国の自動車メーカーです。
コンパクトカーに力を入れるなど、ビッグスリー(ゼネラルモーターズ、フォードモーター、クライスラー)とは一線を画したモデルを発売していましたが、買収によりクライスラー社に吸収されました。

『AMC・AMX』はスタイリングや方向性は純スポーツカーよりもGT寄りの車種で、当時の2座席の米国車、シボレー・コルベットと競合する車種として市場に導入されました。

1968 Corvette 2-dr. Sport Coupe

オプションの高圧縮型390cu in(6.4L)のAMC製V型8気筒エンジン(AMC V8)を搭載したAMXは手頃な価格で第1級の性能を提供したことで自動車メディアや愛好家達からの評判を得ましたが、販売の面では成功はしなかったようです。
とはいえ、AMCの車に高性能車のイメージを持たせることとディーラーのショールームに若い顧客の足を運ばせるといった大きな目的を達成することはできました。

3年間に渡り販売された後に2座モデルは廃止され、「AMX」表記のバッジは1974年まで、4座の姉妹車であるジャヴェリンの高性能モデルに使用された。

AMC・ジャヴェリン

評価の高かったオリジナルにあやかった販売拡大を見込んで、AMXの名称は1977年モデルのホーネット(AMC Hornet )や1978年モデルのコンコード(AMC Concord )、1979~1980年モデルのスピリット(AMC Spirit )に設定されたオプションの高性能モデルにも使用されました。

AMC・ホーネット

『AMC・AMX』の誕生

『AMC・AMX』の名称は、1966年にAMCが催した自動車ショー興行の「プロジェクトIV」で披露された2台のコンセプトカーのコードネーム「American Motors eXperimental」からとられたものです。
1台はグラスファイバー製2座の「"AMX"」で、もう1台が4座の「"AMX II"」でした。AMC車が持つ「大衆車」のイメージを払拭し、より若々しい高性能車の市場に訴えかけるというAMCの戦略を反映して両モデルともに斬新なスタイリングを持っていました

1965 AMC AMX II concept car

AMCはAMXのおかげで、スポーティ、高性能に立脚した車という新しい市場での興味の対象に変化させる機会を見出し、会長のロバート・エヴァンス(Robert B. Evans )はこのAMXのような車を早期に生産に入れるように要求したそうです。

そしてついに『AMC・AMX』は、1968年2月にデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで報道機関に披露されました。

『AMC・AMX』は記録車です。何の・・・・?!

1968年2月に特別に用意された2台のAMXがテキサス州のサーキットで106個の速度記録を樹立しました。
宣伝素材では「標準仕様車」と記述されたこの車は、実際にはチューニングショップでエンジンや操縦系統、車体強度にも改造を施されていたそうです。

またAMXは、単に「スポーティで人目を惹きつける」だけではなく「数多くの自動車史上での初物」を持っていました。
1969年と1970年にSAEによる「最優良エンジニアリング車」にAMXは選出され、「安全装備を目的とした自動車史上初」の射出成形による一体型ダッシュボードがこの受賞理由に含まれていたんです。

『AMC・AMX』の歴史 ━━━ 1968年から1969年

1968年と1969年モデルの全てのAMXは、4-バレル・キャブレター付スモールブロックのAMC製V8エンジンを搭載していました。
ボルグワーナー製T-10型4速マニュアルトランスミッション(MT)が標準で、特製トラクションバー、2本出し排気管、トラクション効率の高い幅広タイヤといったものも同様に標準仕様に入っていました。

AMXの2年目のモデルイヤーでの変更点は極僅かでありました。「ビッグ・バッド」(Big Bad )塗装(ネオン・ブリリアント・ブルー、同オレンジ、同レッド)が1969年モデル途中からオプションとなり、バンパーもボディと共色に塗装されていました。この塗装のオプションは1970年モデルにも引き継がれていきました。

『AMC・AMX』の歴史 ━━━ 1970年

AMCは1970年モデルでエンジンの陣容を変更しました。
1970年モデルの人気の「ゴー・パッケージ」には冷たいラムエアを導入する機能を持つ2つの大きな開口部が空いた「パワー・ブリスター」(power blister )付の長いボンネットと新しいデザインの顔付きが与えられました。

1970 AMC AMX with "Ram Air" 390 V8

『AMC・AMX』の価格

『AMC・AMX』の新車価格について調べて見ましてが、なかなか新車価格を掲載した資料は見つかりません。
ただ、次のような記事を見つけましたので記載します。

マーケットリサーチの結果、販売価格は8000~1万2000ドル。
だが、原価は、軽く12000ドルオーバーしており、もし、市販しても赤字は明らかだった。

出典:http://minkara.carview.co.jp

一方『AMC・AMX』の中古車価格についてですが、かなりの台数が海外の中古車価格掲載サイトに掲載されていました。
以下にその一部を転記します。

≪1969 AMC AMX≫
●$24,495

≪1969 AMC AMX≫
●$39,975

≪1969 AMC AMX≫
●$49,995

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