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中古車が意外にも海外で大人気!?最近、霊柩車を見かけましたか?

きらびやかな装飾を施した、日本の宮型霊柩車。最近あまり見かけなくなったと思いませんか?生活スタイルの変化は霊柩車にも及び、中古車がオークションに出品されるまでになっていました。しかし意外にも海外では大人気!?そんな霊柩車とその中古車事情をお伝えします。

霊柩車って最近見かけましたか?

霊柩車とは、亡くなった方を葬祭式場から火葬場、墓地へ運ぶ際に使用する特種用途自動車のこと。

霊柩車の様式は大きく分けて2つ、「洋型」と「宮型」があります。

「洋型」の霊柩車

シンプルな外装の洋型霊柩車。
トヨタ・クラウンエステート等の高級ワゴン車をリムジン化して使用している事が多い。
宗教・思想に関わらず使用できることから、宮型霊柩車よりも受け入れられつつある。

「宮型」の霊柩車

日本の霊柩車というと、このイメージ。
キャデラックブロアム・リンカーンタウンカー、トヨタ・クラウン等を改造して、宗教的装飾のある棺室を設置した霊柩車。
非常に手の込んだ造りで、新車価格は2,000万円。

昔に比べると、宮型霊柩車を見かける頻度が少なくなってきたと思いませんか?
実際に、日本にはどれぐらいの霊柩車が存在するのでしょうか?

2015年現在、日本では約6000台の霊柩車が登録され年間500台が更新されている。

出典:https://ja.wikipedia.org

ーWikipediaより

やはり一般の車に比べれば台数は限定されており、そうなると中古車の数も少なくなりますね。

霊柩車の中古車が、市場に流れる理由。

宮型霊柩車「神宮寺宮型四方破風丸柱白銀造り」

ー「JFC」より

こんな特殊な自動車「霊柩車」。

中古車でも割と高額であるうえ、用途が限定されていることから、中古車が出ても、これまでは会葬事業者間で売買されることが一般的でした。一般の市場に霊柩車の中古車が流通することはまれだったのです。

ところがここ数年で、霊柩車の中古車の流れが変わってきました。

宮型霊柩車や花輪は兎に角目立ちます。ひと昔前は葬儀といったら目立たせることが第一でした。しかし、現在は家族葬が主流であることからも分かる通り、近しい人間だけでひっそりと送り出してあげたいという遺族が増えました。

出典:http://sougi-soushiki.beauty-box.tokyo

ー「葬儀屋バカ一代(時々古本屋)」より

宮型霊柩車「神宮寺宮型四方破風総黄金Ⅱ型造り(双竜付)」

ー「JFC」より

霊柩車、特に「宮型霊柩車」の人気に陰りが見え始めたのです。

近隣住民の苦情もあり、東京近郊の斎場やお寺、火葬場では、宮付き霊柩車の乗り入れそのものを禁止している場所が数多く存在します。

出典:http://sougi-soushiki.beauty-box.tokyo

ー「葬儀屋バカ一代(時々古本屋)」より

「死を連想させる霊柩車を見たくない」という住民の苦情もあり、「宮型霊柩車」を使用することが少なくなっていたのです。

これらの宮型霊柩車の中古車を引き取る会葬事業者も少なくなり、一般中古車市場に流れてくるようになった、というわけです。

話題にもなった、霊柩車の中古車のオークション。

そんな霊柩車の中古車が、2015年12月にあることで話題になりました。

町営火葬場への運行サービスで宮型を所有する京都府与謝野町も「今後の需要が見込めない」と判断、売却のためインターネットオークションに出品している。町によると、霊きゅう車のネットオークションは全国的に珍しいという。

出典:http://www.kyoto-np.co.jp

ー「京都新聞」より

霊柩車の中古車がネットオークションに登場!

これが京都府与謝野町がYahoo官公庁オークションに出品した中古車。

「現状では町内で需要があると思えない」として町の業者への払い下げは見送った一方、ネットオークションに11月25日から12月2日まで出品しており、「希望者になるべく高価で落札してもらえたら」(町住民環境課)と期待している。

出典:http://www.kyoto-np.co.jp

ー「京都新聞」より

初年度登録年月は平成10年11月で、走行距離は4万3217km。落札予定価格は5万円だったこの中古車。現在はページが無くなっていることから、無事に落札された模様です。

霊柩車の中古車

ヤフオク!にも登場。

現在でもYahooオークション上で霊柩車の中古車が10数台(宮型は1台のみ)出品されています。この流れは続くのでしょうか?

意外にも海外で人気!霊柩車の中古車。

とても日本的な宮型の霊柩車ですが、その中古車がガンガン活躍している外国があります。

霊柩車の中古車

ー「ウガンダの自動車事情」より

ウガンダでは日本車が流行っている。その中には霊柩車の姿もあり葬儀屋が使用、日本と同じように亡くなった人を病院から葬儀場まで運んでいる。

出典:http://datazoo.jp

ーテレビ東京|世界ナゼそこに?日本人〜知られざる波瀾万丈伝〜

霊柩車の中古車

ー株式会社ボイスのスタッフブログより

ガーナの人々の中でも、黄金文化で有名なアシャンティ族はより一層派手好きです。アシャンティの中心地、クマシではより盛大な葬儀を行うためにこんなものを輸入していました。日本の霊柩車です。現在、クマシには3台ありますが人気があるのでもっと輸入したいそうです。

出典:http://www.voice.ne.jp

ー株式会社ボイスのスタッフブログより

日本の霊柩車の中古が活躍しているのは、なにもアフリカだけではありません。

2016年1月21日に放送されたNHK「所さん!大変ですよ」では「あの”超高級車”がネットで1万円のナゾ!?」というテーマで、宮型霊柩車の中古車がモンゴルで大人気であることを伝えました。

霊柩車の中古車がモンゴルで大人気!

霊柩車の中古車がモンゴルで大人気!

常に品薄の状態のようで、より多くの中古車の輸入を考えているとか。

長く遊牧民だったモンゴル人は清貧で質素な生活を送ってきたが、親戚一同が集まる冠婚葬祭は盛大に行うのが伝統だという。そんなモンゴルの葬儀に綺羅びやかな装飾が彩られた宮型霊柩車はうってつけの存在だった。僧侶のバーダイ・インフバトゥ氏は日本へ渡ったモンゴル人力士によって豪華な霊柩車の存在を知り、寺の形を彷彿とする霊柩車は仏教の普及に役立つと確信した。2003年、中古の宮型霊柩車1台が日本からモンゴルへ輸入され、以来10台近くが海を渡ってきたという。

出典:http://datazoo.jp

ー「TVでた蔵」より

まさに「捨てる神あれば拾う神あり」。
日本では不人気の宮型霊柩車の中古車が、海外で役に立っているとは驚きです。

日本の霊柩車の変遷を見て・・・

光岡自動車 “おくりぐるま”

現在の主流派は「洋型霊柩車」。

いかがでしたか?

今回は日本における霊柩車の現状と、その中古車の意外な海外人気についてお届けしました。
この変化もここ10年ぐらいの間に起きたとのことで、時代の流れの速さを感じました。
皆さんはいかがでしたか?

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