日本が生んだGT-R！海外ライバル車との価格勝負 どちらに軍配が...?!

2007年10月に発表・発売されたGT-Rですが、今でもその速さは世界でもトップクラス、日本を代表する車であり続けています。ドイツのニュルブルクリンク北コースでは、あのポルシェ911ターボSとタイムを競い合っています。この速さが一体どこから来るのか、GT-Rを詳しく知らないという人にもわかりやすく簡単に紹介しておこうと思います。

日産が開発した4人乗りクーペ、GT-R。3.8LのV6ツインターボで550PS/6800rpmと、あまりスーパーカーのイメージがないエンジンです。また車重は1740kgと、他のスーパーカーよりも非常に重い車体です。しかし、0-100km/h加速が2.7秒、ニュルブルクリンク北コースの公式発表タイムは7分18秒6と、他車を圧倒するタイムを叩き出しています。それでいて、価格は1000万弱とまだ手の届く範囲にあります。GT-Rは「誰でも、どこでも、どんなときでも」パフォーマンスを発揮することができるということから、「マルチパフォーマンススーパーカー」として世界に売り出しています。

また、GT-Rは環境性能にも力を入れていて、燃費はこのクラスのスポーツカーやスーパーカーとしては異例の8.7km/L（JC08）を公表しています。リッター5km以下が主流のスーパーカーの世界でこの数字は非常に優秀なのではないでしょうか？

GT-Rには方向性や価格の異なるエディションが存在します。それらの価格を実際に見て行きましょう。

もっとも標準的で低価格なモデルです。
Pure edition の価格 9,477,000円～

Pure edition から、細かい内装やシートが変更されたモデルです。
Black edition の価格 10,400,400円～

Pure editionに、BOSE製のサラウンドシステムが装備されたモデルです。
Premium edition の価格 10,587,240円～

Black editionからレイズ製アルミ鍛造ホイール･専用サスペンションに変更されたモデルです。価格は一気に跳ね上がります。
Track edition engineered by nismo の価格は 11,700,720円～

上限から下限まで価格に200万円以上の開きがあります。しかし、その価格に見合った性能、オプションはしっかりと装備されているようです。

さて、ここまでGT-Rの価格を見てきましたが、このような車は実際に乗ってみてどうなのか、これが最大のポイントだと思います。もちろん、1000万円という価格は市販車の中では非常に高額で、価格に見合った性能や乗り心地、楽しさが求められます。そこで、実際に乗っている人の感想を見てみたいと思います。

GT-Rを購入したオーナーさんのコメントを見ると、ほぼ全員が「加速がすごい」「重さを感じさせない走り」と、街中での走行でも十分GT-Rのポテンシャルがでていることがわかります。また、「高速道路での安定性が素晴らしい」という声もよく見受けられ、日産がだれでも、どこでも、どんなときでもパフォーマンスを発揮できるマルチパフォーマンスが活かされていることがわかります。

逆にネガティブな意見としては、「燃費が悪い」という意見がよく見られました。
やはりこのご時世、燃費は車を選ぶ上での条件の上位に上がる項目であり、GT-Rの8.7km/lという燃費に不満を感じる方も多いようです。価格が一般的な市販車に近いため、ガソリン価格も気になってしまうのでしょうか。

また、私が特に気になったのは「速いことは確かだが、スーパーカーではない」という意見です。スーパーカーといえばフェラーリ、ランボルギーニなどの超軽量大排気量の車が一般的ですが、GT-Rはまさにその逆の立場の車です。また車を操る楽しさという面では、電子制御と重量配分で完璧に車をコントロールするGT-Rは「速い。けれど操っていない。面白くない。」車なのかもしれません。純粋なスーパーカーを探しているという人は、避けたほうがいい車であるといえます。

価格が一般乗用車とは違い高額なため、要求されるパフォーマンスも非常にハイレベルなものになっているように思います。

さて、ここからは他車との価格とニュルブルクリンクでのタイムの比較です！
この比較から、それぞれの車のコストパフォーマンスが丸裸です。

言わずと知れた市販車最高額の車であり、最高速度も世界最速です。
最高出力1000馬力以上、最高速400km/h以上、驚異的な数字を叩き出しているヴェイロンですがその価格も驚異的です。

ブガッティ ヴェイロンの価格 約2億円
ニュルブルクリンクでのタイム 7分40秒

フェラーリ創業55年目を記念して創られたスーパーカーで、｢高音質｣でハイパワーなV12エンジンをミッドシップマウントし、日本人の工業デザイナーケン･オクヤマによってデザインされたまさにスーパーな車です。

エンツォフェラーリの価格 8000万～
ニュルブルクリンクでのタイム 7分25秒

GT-Rの開発中、ひとつの目標･ライバルとされていたのがこの911という車です。現行の991型の一つ前のモデルになりますが、GT2 RSはパワーアップに軽量化とサーキットを速く走るために様々な手を加えられた911の中で最高のグレードです。

911 GT2 RSの価格 約2800万円～
ニュルブルクリンクでのタイム 7分18秒

これらはあくまで例ですが、1000万弱という価格で他のスーパーカーと同等、またはそれ以上のポテンシャルを持ったGT-Rは、コストパフォーマンスという面で最高レベルにあるのではないでしょうか。

実際にGT-Rの購入を検討すると、現実的には様々な問題があるようです。
最後にこれらの問題について、いろいろな人の意見を見てみたいと思います。

意見の中には車幅や車高の関係で家に停められなかったりさまざまなものがありますが、一番多くてほとんどみなさんが声を揃えていっていたのは、｢維持費が高い｣という意見です。普段国産車に乗って定期的にオイル交換をする程度ではさほど車の維持費は大きな問題になりません。しかし、GT-Rの場合はそれぞれ交換する時期が細かく指定され、推奨される純正品のパーツそれぞれが結構な値段になるようです。もちろんスーパーカーとして見ればそのような金額は目を瞑れますが、手に入れることが比較的容易な価格帯にあるといえるGT-Rではそのような面が浮き彫りになりやすいのではないでしょうか？

GT-Rの他車との価格、タイム比較。いかがだったでしょうか？
R36型などの噂も聞こえてくるGT-Rですが、現行のGT-Rのポテンシャルは今でも他車に全くまけていません。
この機会にGT-Rという車に興味を持っていただければうれしいです。