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【軽自動車には軽油?】違います!!正しい知識を身につけよう!

ガソリンスタンドで目にする、レギュラー・ハイオク・軽油の文字。『「軽自動車」なんていうんだから軽自動車には「軽油」を入れるんでしょ?』なんて思っている人はいませんか?それは大きな間違いです。愛車を壊してしまう前に、軽自動車と軽油について知っておきましょう!

はじめに

軽自動車にはどの燃料を入れたら良いのでしょうか?多くの場合、答えはレギュラーガソリンです。何を今更と思う人もいるかもしれませんが、「軽自動車には軽油」と思っている人は未だに少なくなくありません。JAF(一般社団法人日本自動車連盟)が以下のような統計を発表しています。

2015年12月の1カ月間に、ドライバーから寄せられた救援依頼のうち、「入れ間違えた」との申出があったものが、全国で269件ありました。実際には、ドライバーが入れ間違いに気付かず、走行不能などのトラブルとなって救援依頼されたケースも考えられるため、さらに多いことが予想されます。
 入れ間違いの原因としては、「うっかりしていた」「普段乗らない車だった」「軽自動車は軽油と思った」といったもの

出典:http://www.jaf.or.jp

このように未だに軽自動車に軽油を入れてしまうケースが発生しているのです。
ではなぜ、軽自動車に軽油を入れてはいけないのでしょうか?軽自動車と軽油のそれぞれの特徴からその理由を見ていきましょう。

軽自動車について

軽自動車は、ナンバーが黄色いだけではなくその大きさや排気量などに制限があります。
それらを一つでも超えてしまうと、軽自動車ではなく普通車の扱いとなります。
では、軽自動車の詳しい規格について見てみましょう。

軽自動車とは?

軽自動車の規格は、次のように定められています。

日本独自規格となる軽四輪は、道路運送車両法施行規則で定められており、現在の規格(1998年10月に規格改定)は、
全長 3,400mm(3.40m)以下
全幅 1,480mm(1.48m)以下
全高 2,000mm(2.00m)以下
排気量660cc以下[注釈 1]
定員 4名以下
貨物積載量 350kg以下

出典:https://ja.wikipedia.org

このように、軽自動車は大きさや排気量の制限こそあるものの、エンジンそのものの構造は普通車のガソリンエンジンと変わらないのです。
つまり軽自動車には、軽油ではなくガソリンエンジンと同じようにレギュラーを入れなければならないのです。

軽油について

軽油は本来無色ですが、安全のため緑系に着色されています。

軽油は、英語で「Diesel」とも呼ばれるように、ディーゼルエンジンの燃料として使われるものです。ここではまずガソリンエンジンとディーゼルエンジンの違いについて見てみましょう。

ガソリンエンジンとディーゼルエンジン

ガソリンエンジンとディーゼルエンジンは、どちらもピストンがシリンダー内を往復する機関を持つ、レシプロエンジンの一種ですが、その大きな違いは空気と燃料からなる混合気の点火方法にあります。
ガソリンエンジンは、圧縮した混合気に点火プラグで火花を飛ばすことによって点火させ、爆発を起こします。
一方でディーゼルエンジンは、空気を圧縮したところに燃料を噴射し、燃料が自然発火することによって爆発を起こしています。

つまり、ガソリンエンジンは任意のタイミングで爆発を起こせるため、あまり早くに発火してしまっては困ります。しかしディーゼルエンジンは点火プラグを持たないので、発火しやすい燃料が必要となるのです。

ガソリンと軽油の違い

ここまでで分かったかもしれませんが、軽油は発火しやすい燃料です。そのためディーゼルエンジンには軽油がむいていますが、ガソリンエンジンには適さない燃料なのです。一方でガソリンは発火はしにくく、引火はしやすいという性質を持っているため、ガソリンエンジンに用いられるのです。

ガソリンと軽油の違いについて理解できましたでしょうか?
では次に、実際に軽自動車に軽油を入れてしまうとどうなるのかということについて見てみましょう。

軽油を軽自動車に入れてしまうと?

もしも間違って、軽自動車に軽油を入れてしまったらどうなるのでしょうか?

軽自動車に軽油を入れてしまった時の症状

先ほど述べた通り、軽油は発火しやすい燃料ですので、軽自動車に搭載されているガソリンエンジンに軽油を入れてしまうと、点火プラグで火花を飛ばす前に燃焼が起こってしまいます。これは、ガソリンエンジンにおいてプレイグニッション(早期着火)やノッキングと呼ばれる現象で、エンジンに負荷をかけることになりますので、最悪の場合にはエンジンが壊れてしまいます。

軽自動車に軽油を入れてしまった時の対処法

軽自動車に軽油を入れてしまったことに気づいた時には、すぐにエンジンを止め、燃料タンクから軽油を抜いて洗浄する必要があります。
早期に気づいた場合は、タンクを洗浄したのちにガソリンを入れなおすだけで済むこともありますが、ガソリンを入れてもエンジンがかからない場合は、エンジンのオーバーホールが必要になります。

軽自動車に軽油を入れるという行為は、軽自動車を壊すことにも繋がってしまいます。
給油の際には、ぜひ気をつけてくださいね。

終わりに

ここまで軽自動車と軽油について色々と見てきましたがいかがだったでしょうか?
軽自動車に軽油を入れてしまうと、修理費がかかってしまったり、最悪の場合壊れてしまったりすることもあります。「軽自動車には軽油ではなくレギュラー」と覚えてくださいね!

ご覧いただいてありがとうございました!

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