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街の治安を守る日本のパトカーの緊急走行には多くのルールが存在した

街中を運転していると、時々聞こえてくる緊急走行をするパトカーのサイレン音。ここに近づいて来るのか、それとも遠くを走り去ったのか、ちょっとした緊張感が周囲に走ります。今回はパトカーの緊急走行に関係するルールについて調べてみました。

緊急走行するパトカー

事件発生!パトロール中のパトカーが緊急走行を開始します。サイレンを鳴らして現場に急行するパトカーの姿は本当にカッコいいものです。

テレビドラマや映画の中では街中を縦横無尽に走り回るパトカーですが、現実の世界では緊急走行時の様々なルールが定められています。

パトカーの緊急走行時のサイレンと速度

緊急自動車は、緊急の用務のため緊急走行するときは、原則として、道路運送車両法第3章及びこれに基づく命令の規定等により設けられるサイレンを鳴らし、かつ、赤色の警光灯をつけなければならないとされています(道路交通法施行令14条)。 

また緊急走行の際には、300メートル離れても発光が確認出来る赤色の警光灯を点滅させ、前方20mの位置において90デシベル以上120デシベル以下のサイレンを鳴らして走行しなければならないと定められています。

猛スピードで現場に緊急走行するパトカー。緊急走行時のパトカーの運転には高度な技術が求められます。特に街中を車両で逃走する犯人を追跡するは、一般車両や通行人を上手に避けながら犯人を追い詰めなければなりません。

緊急車両といえど、無制限にスピードを出していいわけではありません。パトカーの緊急走行時のスピードは法律により定められています。その制限は一般道で80km/h,高速道路で100km/hです。しかしスピード違反を取り締まる時や、猛スピードで逃走する車両を追跡する時など例外のケースもあります。

高度な運転技術が求められるパトカーの緊急走行。その為、パトカーを運転する隊員は日々訓練に励みます。パトカーの運転自体は普通自動車免許で出来ますが、緊急走行を行う為には公安委員会の技能試験に合格しなければなりません。

パトカーの緊急走行時の事故

高度な運転技術を持つパトカーの隊員達ですが、時には事故が生じてしまうこともあります。「緊急走行をしていたパトカーが衝突事故を起こした」というニュースが時々報道されます。

例えば過去には片側一車線の国道を緊急走行中のパトカーが、前方車両を追い越しのため、反対車線にはみ出して走行、対向車に衝突してしまうという事故が発生しました。このケースの場合、対向車両を運転していた運転手が酒気帯び運転をしており、緊急走行してくるパトカーの発見が一瞬遅れたようです。この運転手には当然罰則が適用されました。

「早く現場に急行しなければ」「逃走する犯人を追い詰めなければ」というプレッシャーを感じながらの緊急走行には、運転技術だけでなく冷静な判断力も求められます。アクション映画の世界とは異なり、現実の世界では本物の命が左右されます。それで、パトカーを運転する警察官だけでなく、周囲の一般車両の運転手にも交通ルールを守る高い意識と協力の精神が必要です。

パトカーが緊急走行してくる時に一般車両はどうするべきか

パトカーの緊急走行時の事故を避けるためには、周囲の一般車両の協力がどうしても必要です。パトカーのサイレンが近づいてきた時、私たちはどうるべきでしょうか。

道路交通法では、緊急自動車が接近してきたときは、一般車両に対して、交差点を避け、かつ、 道路の左側に寄って一時停止しなければならないという規制を設けています。

とりわけ進行方向の信号が青の交差点にいる時、緊急走行するパトカーが背後から近づいてきたなら良い判断力を働かせなければなりません。

一般の交通ルールに従っていたとしても、この規制に従っていない場合は、重い過失が 問われることになります。

命をかけて街の治安を守る警察官に協力するのは一般市民の義務。車を運転している時に、緊急走行してくるパトカーに気づいたなら、素早く道を譲りましょう。

まとめ

私たちの安心できる生活を守るため、今日もパトカーが活躍しています。警察官の皆さん、本当にお疲れ様です。

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