【フェラーリ F12ベルリネッタ】フェラーリ史上最速の一台

F12ベルリネッタは高パフォーマンス車と言われるだけのことはあります。フロント・ミッドシップに搭載されている自然吸気のV型12気筒エンジンは、8250rpmでの最大出力は740ps、毎分6000回転時の最大トルクは70.3kgmを発揮、ボア×ストロークφ94×75.2mmで6,262ccと今までのフェラーリのロードカーの中で、最も力強い車です。また、0-100km/h加速は3.1秒となっており、200km/hまでは8.5秒、最高速度は340km/hです。HELEシステムの採用によってCO2排出量は350g/kmまでに抑えられています。

F12ベルリネッタはエンジンの搭載位置と着座位置が下げられているため車高が低くなり、アグレッシブなデザインになっています。また、全長4,618mm、全幅1,942mm、全高1,273mmとなり599と比べて、全長が47mm、全幅が20mm、そして全高が63mm短くなっています。サイドがSデザインとなっていますが、これはエアロダイナミクスを考慮したためと考えられます。実際に、このF12ベルリネッタは599と比べてダウンフォースが76％以上高く、CD値（空気抵抗係数）は0.299で、抗力が非常に低くなっています。加えてフロントタイヤとドアの間にはエアロブリッジと呼ばれるダクトが設けられており、えぐられたドアを通って空気の流れを整える仕組みとなっています。