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「HIJET」ってどんなジェット機?ダイハツの軽貨物車です。中古にも注目!!

「HIJET(ハイジェット)」についてご紹介します、「HIJET(ハイジェット)」はダイハツハイゼットと呼ばれることが多く、中古車の中古車検索ではどちらも使えます。ハイゼット(ハイジェット)の生まれから中古車事情まで調べてみます!!

「HIJET(ハイジェット)」って?

「HIJET(ハイジェット)」ってどんな飛行機?
なんて思った方も、いらっしゃるのではありませんか?

実は「HIJET’ハイジェット)」 はダイハツ工業の軽貨物車です。

英語のスペルは「HIJET(ハイジェット)」ですけど、カタカナ表記は「ハイゼット」です。

「HIJET’ハイジェット)」シリーズのハイゼットトラックは、2010年1月〜2014年12月までの5年連続で、日本国内で販売されているトラック(軽・小型・普通)の車名別年間販売台数で首位の座を維持している程の名車なのです。

また、その「HIJET」と言うスペルが原因でジョークのネタとなることがあるんです。
Pimp My Ride(ピンプ・マイ・ライド)というアメリカの音楽専門チャンネル・MTVの人気番組でのことです。
この番組は、応募してくる若者のボロ車に様々な改造を施し、見違えるような姿に仕上げるという内容なのですが、その Season1 Vol.1ではカスタム計画時にJET(ジャンボジェット)と引っかけて"ハイジェット"と呼ばれたそうです。
大人気番組で評価されたわけですから、日本人として鼻が高い話ですネ・・・・!

今回は、そんなダイハツハイゼットに敬意を表して「ハイゼット(ハイジェット)」 と表記し、その歴史と中古車としての魅力を調べてみます。

「HIJET(ハイジェット)」の名前の由来

「ハイゼット」は、なぜ誤解されやすい名前を付けられたのでしょう・・・・?

「ハイゼット」は当初、高性能を意味する「HI」と超小型を意味する「MIDGET(ミニチュア)」をそれぞれ組み合わせた造語でした。
ミゼットに対し、より一層の高い性能を備えるクルマという意味合いが込められ「HIJET(ハイジェット)」となりました。

「HIJET(ハイジェット)」の歴史 初代(1960年~1967年)

ここからは、ハイゼット(ハイジェット) の生まれから近年までを変化があった年代ごとに見てみたいと思います。

1960年11月

まずは誕生ですが、この日にハイゼット(ハイジェット)が発売されました。
当初は当初はトラックのみの販売でした。

ちなみにこの日は、花王石鹸が日本初の住居用洗剤「マイペット」を発売した日と同じ日です。

初代 ハイゼット(ハイジェット)トラック L35

1961年5月

ライトバン(L37V)とパネルバン(L37V)が販売されました。

1962年11月

エンジン改良。

1965年11月

一部改良。これに伴い水冷4サイクル・4気筒・800ccのOHVエンジンを搭載したニューライン(小型貨物車)が登場しました。

1966年10月

全車、今までのZL型 空冷エンジン(L35系)から、水冷2サイクル・2気筒のZM型エンジンへ変更。
ここからL36系となりました。

2代目(1964年~1968年)

1964年4月

フルモデルチェンジが行われ、キャブオーバータイプに変更されました。
名称はハイゼット(ハイジェット)キャブとなりましたが、ボンネットタイプの初代モデルも併売されました。

水冷4サイクル・4気筒・800ccのOHVエンジンを搭載したニューラインキャブも登場させました。

ハイゼット(ハイジェット)キャブ(S35P)

1966年10月

空冷エンジン(S35系)から全車水冷エンジン(S36系)になりました、。

3代目(1968年~1972年)

1968年4月

フルモデルチェンジ。
ハイゼット(ハイジェット)電気自動車発表。
マイナーチェンジによりフロントドアのヒンジを後ろから前へ変更し、スーサイドドアを解消しました。

3代目ハイゼット(ハイジェット) (S37P)

4代目(1972年~1981年)

1972年2月

フルモデルチェンジ(S38系)。
バンのリアドアは軽自動車初のスライドドアとなり。リアスライドドアは両側に設定され、左右どちらからでも荷物の積み降ろしが可能になりました。
トラックの荷台は全て平床となり、バンのバックドアは先代の横開きをやめて、ボタンを押して解錠し、上へ跳ね上げるスタイルへと変更されました。

1974年9月

マイナーチェンジがあり、フロントマスクの形状変更が行われたほか、360cc2サイクルのまま現行の黄色ナンバーに対応した改良が実施されました。
キャッチコピーは「愛着のハイゼット(ハイジェット)360」となりました。

1976年4月

550cc 4サイクル直列2気筒エンジンAB型搭載車(S40系)を追加。
キャッチコピーは「余力のハイゼット(ハイジェット)550」。

1979年4月

フロントグリルが黒色化され、フロントバッジがすべて「HIJET」に統一されたため、前方からは360ccか550ccかの見分けが付きにくくなってしまいました。

1980年4月

とうとう、550cc(S40系)の生産が中止となりました。

4代目ハイゼット(ハイジェット)(S40V・後期型)

5代目(1977年~1981年)

1977年6月

4代目モデルのボディサイズを拡大して「ハイゼット(ハイジェット)55ワイド」として登場させました。
今度のキャッチコピーは「軽の新星」。

1979年4月

バンに乗用用途のカスタムEXを追加設定しました。
マイナーチェンジ実施を実施し、フロントスタイル、インパネを含めた内装を大幅変更しました。

1980年

バンにハイルーフが追加されました。

5代目ハイゼット(ハイジェット) (海外仕様・S61V)

6代目(1981年~1986年)

1981年4月

フルモデルチェンジされました。
バンのボディがハイルーフを前提としたデザインとなり、乗用(ナンバーは4ナンバー)のハイゼット(ハイジェット)・アトレーが派生しました。

1981年8月

4代目S38(360cc)の生産が終了されました。

1982年3月

「S66」型式という4WDが追加されました。

1983年10月

マイナーチェンジ。
ハイゼット(ハイジェット)ジャンボを追加。

6代目ハイゼット(ハイジェット)(S66P・前期型)

7代目(1986年~1994年)

1986年5月

フルモデルチェンジされ、型式は2WD車が「S80」、4WD車が「S81」となされました。
エンジンは2気筒AB型から3気筒EB型に変更です。

1987年9月

ピックアップにスーパーチャージャー車を追加。
スーパーチャージャー仕様はエアコンコンプレッサー部に過給機を装備するため、エアコンを装備することが不可能となっていました。

1988年10月

マイナーチェンジで、バンの後ろを切り取り4人乗りトラックとしたデッキバンを追加しました。

1990年4月

マイナーチェンジで新規格化に踏み切りました。
型式は2WD車が「S82」、4WD車が「S83」となりました。

1991年3月

一部改良。
4WD車全車にフロントディスクブレーキが標準装備となりました。

1992年3月

マイナーチェンジ。
バンの4WDにAT車が追加されました。
大半のグレードは5MTへ変更され、2WD車は10インチタイヤから12インチタイヤへサイズアップが図られ、同時に2WD車全車にフロントディスクブレーキが標準装備されました。

7代目ハイゼット(ハイジェット) ピックアップ (S83P・後期最初期型)

8代目(1994年~1999年)

1993年10月

第30回東京モーターショーに参考出品をしました。

1994年1月31日

フルモデルチェンジで、型式は2WD車が「S100」、4WD車が「S110」となりました。
なお、8代目ハイゼット(ハイジェット)シリーズ、および3代目アトレーに標準装着のサイドミラー(ディーラーオプションの大型サイドミラーは除く)は運転席側、助手席側共に5代目、および6代目スバル・サンバーとOEMによる共用の部品が使用されているため富士重工業の刻印(○の中に「フ」のマーク)が入っています。

1995年

特別仕様車に「天晴(あっぱれ)」を追加しました。

1996年1月

AT車を全車、これまでのシングルカム(SOHC)12バルブEFIエンジン(EF-ES型)からディストリビューターレス(DLI)機構を用いた新開発の3気筒ツインカム(DOHC)12バルブシングルキャブレターエンジン(EF-GS型)に変更(MT車は「天晴」のみ変更)。
同年4月にはハイゼット(ハイジェット)のパワー&ドライブトレインなどを一部流用し、ミゼットIIが登場しています。
これに伴い、最上級グレードのみ標準装備されていたトリップメーターが廃止され、特別仕様車扱いだった「アッパレ」が正式にカタロググレードに昇格しました。

1997年10月13日

バン電気自動車をマイナーチェンジ。
モーターを高出力・高効率化したことでガソリン車並みの動力性能を実現させました。
さらに補水作業不要のシール型(密閉型)鉛電池の採用や荷室フロアのフルフラット化、充電コンセントなどの改良を行い利便性を向上させました。
マイナーチェンジに伴い、ガソリン車と同じラインでの生産としました。

1997年10月

トラックの派生モデルとして、主にオーナードライバーを対象とし、外観の装飾で意匠を差別化した「is」(イズ)を追加しました。
「is」とは「Idol&Stylish」の意とアナウンスされており、先代までのジャンボのキャブをより後方に拡大した「スーパージャンボ」を特装車として追加しました。

なお、この型のハイゼット(ハイジェット)は日本テレビの「ザ!鉄腕!DASH!!」にて「だん吉」という愛称でソーラーカーに改造されたハイゼット(ハイジェット)が7年5か月をかけて一筆書きでの日本一周の旅を行い、2010年4月に無事達成しました。

8代目ハイゼット(ハイジェット) バン2WD(S100V)

9代目(1999年~2014年)

1999年1月6日

フルモデルチェンジ。
型式は2WD車が「S200」、4WD車が「S210」となりました。
バンは運転のしやすさや快適性を考慮しセミキャブ化。名称をカーゴに変更しました。
車体デザインは、ジウジアーロ率いるイタルデザインが手懸けました。

1999年4月23日

電気自動車がフルモデルチェンジとなりました。
9代目カーゴベースとなるモデルチェンジです。

1999年9月16日

トラックに新開発のEFGI(電子制御式フィードバック・ガス・インジェクション)採用エンジンを搭載したLPG車を追加しました。

1999年12月13日

カーゴに「スペシャル」をベースにしたCNG車を追加。
ツインカムDVVT EFIエンジンにより、ガソリン車とほぼ同じ動力性能を実現した他、ガスボンベを大型化し一充填走行距離を大幅に向上させました。
生産のインライン化により従来型に比べ価格を最大で65.9万円引き下げ、納車期間を短縮できました。
また、新たにAT車も設定されました。

2000年2月4日

一部改良。

2000年4月14日

カーゴにLPG車を追加。
トラック LPG車に搭載されているEFGIエンジンの改良型を搭載し、エンジンの始動性や動力性能、燃焼効率を高めました。
また、先に発売されたCNG車同様にAT車が追加設定されました。

2001年1月16日

カーゴをマイナーチェンジしました。
また、トラックも一部改良しました。

2001年7月3日

小型自動車登録のハイゼット(ハイジェット)グランカーゴを発売しました。

2001年9月18日

カーゴCNG車を一部改良。
大容量ボンベ仕様車が軽自動車初の「超-低排出ガス」認定を取得しました。
標準ボンベ仕様車もガスボンベ容量を拡大(58L→65L)すると共に、容量の異なるボンベを使用しレイアウトを変更したことにより後席居住性や荷室利便性を向上させました。

2002年1月15日

一部改良。
カーゴには新たに「デラックスターボ」を追加。
トラックは「エクストラ」にエアコンを追加し、シート表皮を変更し、「スペシャル」と「ツインカムスペシャル」にはエアコン&パワーステアリング装着車を設定しました。

2003年6月2日

一部改良。

2004年12月19日

カーゴの次世代型販売のため販売を終了しました。

2004年12月20日

トラックのみ大規模なマイナーチェンジ。
なお、マイナーチェンジに伴い、生産拠点をダイハツ車体(現・ダイハツ九州)の大分・中津市に建設された新工場に移しました。

2006年12月

トラックを一部改良。

2007年12月10日

トラックをマイナーチェンジ。

2010年8月17日

トラックを一部改良。

2010年12月

ハイゼット(ハイジェット)トラックが日本国内でのトラック(軽・小型・普通)の車名別年間販売台数で39年間首位を守り続けたスズキ・キャリイを上回り、初の首位となりました。

2011年12月1日

トラックを一部改良。
トヨタ自動車へピクシストラックとしてOEM供給を開始しました。

2012年4月2日

富士重工業へ7代目サンバートラックとしてOEM供給を開始。

2012年12月17日

トラックを一部改良。

2013年12月20日

トラックに特別仕様車「VS」シリーズを発売。

2014年7月

トラックの次世代型販売のため、注文受付終了(オーダーストップ)、および生産終了しました。

2014年9月1日

ダンプ、保冷車、パネルバン等の特装車を除くトラック販売終了。

2014年10月13日

ダンプ、保冷車、パネルバン等の各種特装車シリーズ販売終了。
名実共に9代目シリーズは全て販売終了となりました。

9代目ハイゼット(ハイジェット)トラック エクストラ4WD

9代目ハイゼット(ハイジェット)カーゴ スペシャル4WD

10代目(2004年~)

2004年12月20日

カーゴのみ先行フルモデルチェンジ。
ただしトラックはビッグマイナーチェンジを施行し、9代目モデルを継続生産。
なお、この10代目(トラックは9代目の2004年マイナーチェンジ後)から、大分県中津市に移転したダイハツ車体(現・ダイハツ九州)が生産担当しています。

2005年8月29日

軽商用車初のハイブリッド車「カーゴ ハイブリッド」を追加。

2005年10月3日

カーゴを一部改良。

2006年2月1日

「カーゴ ハイブリッド」が軽商用車初の「平成17年度基準排出ガス75%低減レベル(☆☆☆☆)」を取得すると共に、「平成22年度燃費基準+5%」を達成しました。

2007年12月10日

カーゴをマイナーチェンジ。

2010年5月

販売低迷のため、「カーゴ ハイブリッド」の生産終了(翌月に販売終了)。以後はガソリン車のみのラインナップとなりました。
これが原因で、ダイハツは「HV(ハイブリッドカー)は軽には不適」として、HVの開発から撤退(トヨタからのOEMは受ける)。ミライースの広報でも「HV/EVは万人の手に届くモノではない」「エコカーはみんなが買えなければ意味がない」と言った旨の分が掲載される程です。

2010年8月17日

カーゴを一部改良。

2011年11月

三菱・ミニキャブがマイナーチェンジで、カーゴと共通のリヤコンビランプを採用しました。

2011年12月1日

一部改良。
トヨタ自動車へピクシスバンとしてOEM供給を開始。

2012年4月2日

富士重工業へ7代目サンバーバンとしてOEM供給を開始。

2012年12月17日

カーゴを一部改良。

2014年9月2日

9代目を継続販売していたトラックを15年8か月ぶりにフルモデルチェンジ。

2014年10月14日

トラックの特殊車両をフルモデルチェンジ。

配送シリーズは全車種の4WD車にAT車を追加設定した。 2014年12月5日

カーゴに特別仕様車「リミテッド」を発売。

2014年12月22日

トラックに新セットオプション「エコパック」を追加設定。

2015年4月3日

カーゴを一部改良し、同時に特別仕様車「デッキバンG"リミテッド"」を発売しました。
「スペシャルクリーン」は排ガス性能の向上により「平成17年基準排出ガス75%低減レベル(☆☆☆☆)」も併せて達成しました。

10代目ハイゼット(ハイジェット)カーゴ クルーズ4WD(S331V・後期型)

10代目ハイゼット(ハイジェット)トラック(S510P) スタンダード4WD

中古ハイゼット(ハイジェット)の中古車事情

ここからは、ダイハツハイゼット(ハイジェット)シリーズ各車の中古車事情を調べてみます。

中古車を調査するにあたって、方針を記しますがまず中古車調査は中古車情報サイト『カーセンサー』のサイトを利用し、多々ある車種のうち中古車登録されているハイゼット(ハイジェット)全車種の上位3位までを抽出して調べることとします。

中古車情報サイト『カーセンサー』には、「ダイハツハイゼット(ハイジェット)」で検索してみると4,254台が中古車登録されていることが分かります。

一番中古車登録車数が多かったのは、「中古ハイゼット(ハイジェット)カーゴ」が全体の49.2%の2,091台中古車登録されています。
続いて、「中古ハイゼット(ハイジェット)トラック」が43.8%で1,862台。
第三位が「中古ハイゼット(ハイジェット)ピック」が3.3%の142台でした。

中古ハイゼット(ハイジェット)カーゴ

中古車情報サイト『カーセンサー』に中古車登録のある「ハイゼット(ハイジェット)カーゴ」の平均本体価格は62.9万円でした。
中古車登録されている平均年式は2009年式でした。
中古車登録されている平均走行距離は51657.6Kmで、かなり走りこんでの中古出品が多いようです。

ダイハツ ハイゼット(ハイジェット)カーゴ 660 クルーズターボ ハイルーフ 4WD

中古ハイゼット(ハイジェット)トラック

続いて、「ハイゼット(ハイジェット)トラック」です。
中古車登録されている平均本体価格は70.0万円。
中古車登録されている平均年式は2009年。
中古車登録されている平均走行距離は29996.0Kmと、中古車の平均的数値のようです。

ダイハツ ハイゼット(ハイジェット)トラック 660 スタンダード 3方開 4WD

中古ハイゼット(ハイジェット)ピック

最後は、「ハイゼット(ハイジェット)ピック」です。
中古車登録されている平均本体価格は20.6万円。
中古車登録されている平均年式は1994年。
中古車登録されている平均走行距離は71578.9Kmと、「中古ハイゼット(ハイジェット)カーゴ」同様かなり使い込んでからの出品となっているようです。

ダイハツ ハイゼット(ハイジェット)ピック 660 スタンダード 三方開 4WD

まとめ

長年にわたり、多くの人々に多方面で支持されてきた「ダイハツハイゼット(ハイジェット)」。
ハイジェットと呼ばれ、その偉大さを世界に知らしめた「ダイハツハイゼット(ハイジェット)」。

飛び切りカッコ良くはないし、でも決して不細工ではなく、機能に徹した仕様と装備で未だに使われ続けています。

そう考えると、控えめで仕事のできる頼れる仲間みたいですネ・・・・!!!

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