車内の増えすぎた荷物は便利アイテム、キャリアで解消しましょう!
2016/11/16
kuma10
暑い季節が到来し、エアコンを作動させたが、ぬるい風しか出てこなかったご経験はありませんか?車のエアコンから冷たい風が出ないのは、もしかするとエアコンのガスが減っているかもしれません。車のエアコンの仕組みは?エアコンとガスの関係は?詳しくご説明します。
車のエアコン温度を下げても、風が冷たくならない!?
これから、暑くなる季節ですが、クルマのエアコンのスイッチを入れても、なまぬるい風しか出てこないご経験はありませんか?エアコンの温度設定を低くしても、依然なまぬるい風しか出てこないときがありますね。
車のエアコンが効かない原因はさまざま!
車のエアコンが効かない原因はいろいろありますが、1つに、ガスが減ってきている可能性があります。
この章では、車のエアコンが動作する仕組みを簡単にご説明します。
車のエアコンから冷たい風が出る仕組み
この図を用いて、車のエアコンが動作する仕組みをご説明します。
車のエアコンスイッチを入れると、エンジン付近から「カチッ」という音を聞いたことがあると思います。これは、車の「コンプレッサー」が作動した音です。
コンプレッサーはエアコンガスを圧縮する装置!
コンプレッサーは、エンジンに取り付けられ、中には冷却用ガスで満たされています。
この冷却用ガスを文字通り「圧縮」し、半液体状態で、次の「コンデンサー」へ送られます。
ご家庭のエアコンでも見られる、コンデンサー
ご家庭のエアコンを大掃除するときに、フィン(ひだ)のついた、写真のような部品をご覧になったことはありませんか?
このフィンが付いた部品を「コンデンサー」と呼びます。形はラジエーターそっくりで、だいたいはラジエーターの前方に取り付けられています。
このコンデンサーの役目は、走行中の空気や「コンデンサーファン」によって、もともと「高温・高圧」だったエアコンがガスが冷却され、ガスが液状化していきます。
レシーバータンクで不純物を除去!
コンデンサーで冷却・液状化されたがすは、写真の「レシーバータンク」へ送られます。
このレシーバータンクでは、不純物や、余分な水分を除去し、次の「エクステンションバルブ」へ送られます。
エクステンション(拡張)バルブ
エクステンションバルブとは、前工程で液化された高圧のガスを、小さな穴から一気に噴き出す動きをします。
この、エクステンションバルブにより、エアコンガスは低温・低圧となり、次の「エバポレーター」へ送られます。
ガスで冷却されたエバポレーターで除湿・冷気の送風を行う!
ガスで冷却されたエバポレーターで、車内の空気を結露させ、結果、車内は除湿されます。
除湿されたときに発生する水分は、車外に排出されます。また、冷えたエバポレーターに「ブロワファン」を回し、冷気を車内へ送風する仕組みです。
前章でご説明した、エアコン用ガスとはどのようなものでしょうか?ここでは、車のエアコン用ガスについてご説明します。
1995年以前の車は「R12」の可能性もある!
エアコンガスには、「R12」と「R134」の2種類があります。
1990年以降、R12ガスから、R134への入替えが進みました。したがって、1990年代はガスの過渡期となり、どちらのガスの車もあります。2000年以降は、ほぼR134のガスとなっています。
ご自分の愛車のエアコンガスの種類が分からないときは、エアコンガス注入口の口金の大きさを確認しましょう。大きい口金は「R134」、小さければ「R12」と考えます。
ガスの状態は、点検窓(サイトグラス)で確認できます
エアコンガスの状態を確認する方法として、点検窓(サイトグラス)を確認する方法があります。
サイトグラスは、前章の図の「レシーバータンク」付近にあります。汚れで、点検できない場合はまずサイトグラスを清掃しましょう。
ガスが少ないと、充分な液化ができない!
サイトグラスが、白い泡でいっぱいになっているときは、明らかに冷媒ガスが不足しています。
ガスが少ないと、コンデンサーで十分な液化ができなくなり、結果、気体と液体が混合した状態になります。このときサイトグラスで確認すると、泡がいっぱい確認できます。
車のエアコンガスが適切な場合、液体の中にわずかに泡が見える程度です。
これとは反対に、サイトグラスで泡が全く見えない場合も注意が必要です。
泡が見えないのは、ガスの入れ過ぎ!?
サイトグラスで、泡が全く見えない場合は、ガスの過充填が考えられます。
過充填(入れ過ぎ)の場合、コンプレッサーを保護するため、エアコン用圧力スイッチがエアコンの通電をカットします。その結果、エアコンが全く効かなくなります。
前章で、エアコンガスの状態を確認する方法をご説明しましたが、ガスが少ない→そく補充にならないよう注意しましょう。この章では、エアコンの故障・修理に対するあれこれをご紹介します。
自分でのガスそく補充は危険!
前章で、エアコンガスの確認方法をご説明しましたが、少ないことが分かったからといって、すぐに補充することはやめましょう。
まずはクルマ屋さんでチェックしてもらおう!
サイトグラスでのガスの状態は、気温や車の状態により変化します。ガスが減っていると疑われる際には、まずはクルマ屋さんへ直行しましょう。
クルマ屋さんでは、上の写真のような「マニホールドゲージ」を使って、ガスの量と圧力が適正か確認してもらいます。
車内の「A/C」ボタンや「AUTO」ボタンを押しても、エンジンから「カチッ」と音が鳴らない場合は、コンプレッサーが故障している可能性があります。
この場合も、クルマ屋さんへ直行し、ガスが減っているときは補充してから、コンプレッサーが作動するか確認することもあります。
ガスがどこからか漏れている!?
クルマ屋さんでガスを補充したら、コンプレッサーが作動した場合は、ガスがどこかで漏れている恐れがあります。
クルマ屋さんでは、写真のような「蛍光剤入りコンプレッサーオイル」を使い、ガスが車のどこから漏れているかチェックしてくれます。
この場合は、コンプレッサー故障の可能性が高い
残念ながら、ガスを充填してもコンプレッサーが動かない場合、コンプレッサーの故障が考えられます。
ガスもコンプレッサーも問題が無い場合は、コンデンサーやエバポレーター等の故障、電気系統の故障が考えらえます。クルマ屋さんできちんと診断を受けましょう。
最後に、車のエアコントラブルに関する、工賃を参考までにご紹介します(国産車)。
・カーエアコン故障診断 12,000円
・ガス補充 3,500円
・ガス(R134/本) 1,000円
・コンプレッサー修理 50,000円~
・コンデンサー修理 35,000円~
いかがでしたか?
これから暑い夏がやってまいります。エアコンが効かないと本当につらいですね。
事前にエアコンの効きを確認し、弱い場合はあらかじめクルマ屋さんに相談して万全を期しておきましょう。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。
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