2015/11/15
YMOTOHASHI
トヨタ・日産・ホンダなどと並び人気自動車ブランドのひとつであるスバル。スバルの歴史と技術開発は独特です。近年のスバルの国内外での評価はどうなっているでしょうか。スバルを代表する個性的な車種とその評価も合わせてご紹介いたします。
スバルは、富士重工業が展開する自動車製造部門のブランド名です。2017年4月1日からは社名・法人名共にSUBARUへと変更されます。
その歴史は古く、1917年に設立され第二次世界大戦後にGHQによって解体の対象となった中島飛行機(後の富士産業)が、富士重工業のルーツです。
富士重工業は航空機製造で培った技術を活用し、独特の車製造を展開します。その代表と言えるのが水平対抗エンジンと四輪駆動です。この二つの技術を組み合わせた車を製造しているのは、世界でスバルだけです。では、スバルの国内と海外での評価はどのようなものでしょうか。
2015年度のスバルの販売台数は国内8位。日本ではさほどシェアが高いように思えないかもしれませんが、技術面で独自の路線を貫いてきたことにより「スバリスト」と呼ばれる玄人ファンから高い評価と支持を得ています。
スバルの名を有名にした、評価の高い代表車を3台紹介します。
スポーツセダンとして1989年から販売されているレガシィは、水平対抗エンジン・4WDといったスバル独自の技術を採用し、日本国内外で高い評価を得ています。
1961年から販売され、「農道のポルシェ」の愛称でファンから高い評価を得ています。RR・スーパーチャージャー・4気筒エンジンといった他ではみられない特徴を持っており、そのタフな走りは商用車として運送業界や建築業界から長年支持されてきました。
筆者も6年程サンバーを愛用していますが、静かでパワフルなエンジン・広い内部空間・個性的なデザインがとても気にいっています。
しかし残念なことに、2012年にスバルが軽自動車生産から撤退しサンバーの歴史が終わってしまいました。現在はダイハツ・ハイゼットのOEM供給という形でサンバーの名前のみ残っています。高い評価を得ている車が、商業戦略の犠牲となって消えていくのは非常に悲しい出来事です。
スバルの代表的なSUV車。高速道路からオフロードまで、あらゆる走行状況に対応できる万能車です。1997年の発売開始以来、そのマルチな走りはユーザーからの高い評価を得ています。
スバルは海外でも高い評価を得ています。特にアメリカとヨーロッパでは高級車としてのブランドイメージがあり、ポルシェやフェラーリに迫る勢いで評価が上昇しているようです。
スバルの名前を世界に轟かせた車をご紹介いたします。
スバルが海外で評価されるようになったきっかけは、インプレッサの世界ラリー選手権での活躍です。1995年の参戦以来、シトロエンやプジョーと互角以上の戦いを繰り広げ、海外でのスバルの評価を一気に押し上げました。
インプレッサの魅力は市販車としてラリーに参戦していることです。一般の人にとって中々入手することが難しいラリーカーですが、インプレッサは海外で約500万円程で販売されています。レースで活躍する車を自分の物にすることが出来るという魅力が、インプレッサの評価が高い理由のひとつです。
創業以来、独自の技術と販売戦略で国内外での高い評価を得るまでに成長したスバル。世界的にみると決して大きな自動車メーカーではありませんが、個性的な車が多くのユーザーに支持されてきました。
しかし理想だけを追求することが難しいのが現実。スバルは自動車業界での生き残りをかけ2005年にトヨタと資本提携します。2012年発売の86/BRZ等、ファンにとって嬉しいニュースがある一方で、前述したサンバーの生産終了という悲しい出来事も生じています。
現実的な経営戦略の中でいかに独自性を維持できるか、これがスバルが高い評価を得続けるための大きな課題といえます。
100年の歴史を持つスバルの技術開発。その独自の技術で国内外を問わず多くのファンを魅了してきました。今後はどんな進化を遂げていくのか楽しみです。
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