【ペーパードライバー向け】マニュアル車の優しいシフトチェンジとは

そもそも車は、トランスミッションと呼ばれる装置の中にある、歯車のサイズが異なるギアが複雑に組み合わせています。そして、エンジンとミッションの「つなぎ」役であるクラッチを操作しながら、ギアとギアの組み合わせを変えます。
この一連の動作を「シフトチェンジ」と言い、オートマ車ではこれを機械が全てやってくれますが、マニュアル車はこの動作を、ドライバーが操作しなければなりません。

しかしマニュアル車のシフトチェンジはなかなかの難しさがあり、そのうえ雑に扱ってしまうと、変速のショック（ノッキング）や生じたり、最悪の場合、クラッチやトランスミッションをダメにしてしまいます。
コツをつかむのに時間を要する人も、少なからずいらっしゃると思います。
そんなマニュアル車に優しい「シフトチェンジ」の仕方をお教えします。

マニュアル車のシフトチェンジが上手くなるにはまず、「意識変化」させることが大事です。
シフトチェンジで大事なのは、「違うギアへ変える事」よりも、「クラッチにどれだけ優しく出来るか」です。

発進して１速から２速へ変える際、
①アクセルを離し②クラッチペダルを踏み（クラッチを切る）
③１速⇒２速へシフトチェンジ
ここまで大したことはないのですが、ここからが重要です。
④クラッチペダルを「静かにゆっくり」離す。（クラッチをつなぐ）
⑤アクセルを「静かに少し」踏む。（アクセルで少し煽る）
するとスムーズに変速ショックが無く、２速へシフトチェンジが出来ます。
意識的としては、マニュアル車の発進の際に用いる「半クラ」（半クラッチ）に近いと思います。

先程申し上げた、マニュアル車の１速⇒２速へのシフトチェンジのように、
２速から３速へ変える際、
①アクセルを離し②クラッチペダルを踏み（クラッチを切る）
③２速⇒３速へシフトチェンジ
と、あまり大差ないように思えますが、この後が若干異なります、

④クラッチペダルを「静かに素早く」離す。（クラッチをつなぐ）
⑤アクセルを踏む。（アクセルで少し煽る）

ポイントとしては、車のスピードを「利用する」という、ある程度スピードがある状態ですと、変速時にシフトが「スコッ」と素直に入るような感覚になるので、それを利用し、丁寧ながらも素早く変速することが大事です。

３速⇒４速、及び４速⇒５速（一部マニュアル車は５速⇒６速）のいわゆる高速域では、「素早いシフトチェンジ」が重要なカギとなります。
先程申し上げた通り、車のスピードを「利用しながら」操作を行えばうまく行きます。かなり速い速度ですので、シフトチェンジも素早く行いましょう。

マニュアル車を運転する楽しさを味わうのはいいのですが、
くれぐれもスピードの出しすぎには注意しましょう！

渋滞時には、せわしなく発進やシフトチェンジをするなど、マニュアル車を運転するドライバーにとっては「泣かせ」とも言えますが、渋滞が進んでいくくちに「シフトチェンジが出来そうだな・・。」と思ったら変速してください。
高いギア（特に１速）のまま進ませるのは、ギアにもエンジンにも負担が大きすぎます。

せわしない半クラ発進やシフトチェンジも、マニュアル車を運転するならではの醍醐味ですので、マニュアル車のシフトチェンジは、クラッチやミッション、そして”車”そのものの為にやってあげましょう。

いかがでしたしょうか？
今回はマニュアル車を運転するペーパードライバーの方向けに、シフトチェンジについて（シフトアップについて）ご紹介させていただきました。
著者もマニュアル車を運転しておりますが、慣れてしまえば「感覚の思いのままで」シフトチェンジをします。
マニュアル車を運転する最大の魅力である、「意のままのシフトチェンジ」をこなし、マニュアル車を運転する楽しさを、マニュアル車の運転に不安がある方に少しでも伝わればと思います。
この他にマニュアル車のシフトチェンジは、「マニュアル車のシフトダウン」というものがありますが、かなり難しいものです。
マニュアル車の運転に慣れてからでも大丈夫ですので、落ち着いて焦らず練習しましょう。
最後に、シフトチェンジに関する動画を貼りますので、是非とも参考にしてみてはいかがでしょうか？

シフトチェンジをうまくこなし、楽しいマニュアル車生活を堪能しましょう！